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2007年 04月 12日
本当はスウェディッシュポップバンドをやりたい、カヒミ・カリィが大好きな素朴でやさしい男の子が、なにをどう間違ったのか、デスメタルバンドDMC(デトロイト・メタル・シティ)のギター/ヴォーカル「ヨハネ・クラウザーⅡ世」としてカリスマに祭り上げられてしまった事から起こる悲喜劇──昨年から書店に行くたびに買おうか買うまいか迷っていた若杉公徳の『デトロイト・メタル・シティ』、今月末にコミックス第3巻も出る事だし、1・2巻まとめて買っちまって、ドキドキしながら一気読みしました。
デスメタルファンの方からは、 「デスメタルをバカにしている!」 「デスメタルが誤解されてしまう!」 などと賛否両論あるようですが、デスメタルもスウェディッシュポップもどっちも人外魔境な自分にとってはすんごくおもしろかったです。 第1巻は某カフェで、第2巻は東横線の車中で読んだのですが、えらい往生しました。人目のあるところで読むのは腹が死にそうに痛くなるのでやめておけ。 主人公根岸崇一(23歳大分県出身)の不憫さは、『風林火山』の山本勘助のそれなど軽く凌駕しています。 勘助と根岸くんの共通点は、 「どっちも才能があり過ぎる」 という事じゃないかと思いますが、勘助が身体の不自由さとかいじめとか逆運といった艱難辛苦に遭いながらもそれを乗り越えて、才能ひとつを武器にまっすぐ道を究めていくのに比べ、根岸くんは、 「僕が本当にやりたいのはこんなことじゃないのに……」 と嘆き嫌悪しつつも、その才能が逆に「本当にやりたいこと(=スウェディッシュポップ)」を阻碍して、「心ならずもデスメタル」な方向へと彼を無理矢理連れ去ってしまうのです。 家族や、友人や、憧れの女性や、後輩といった、自分を理解してやさしく接してくれようとする人々を愛し大切に思いながら、ひとたび「ヨハネ・クラウザーⅡ世」になってしまうと、聞くに堪えないような言葉で彼らを罵倒し踏みにじり唾を吐きかけてしまうのを止められない。 そして再び「根岸崇一」に戻ると、そんな外道な事をしでかしてしまった自分を呪い、自己嫌悪に苛まれ、「僕は最低だ……」と苦悩する。 べつに根岸くんは二重人格者という設定ではないんですが、感情がある一点を超えると思考がクラウザーさんに乗っ取られてしまうところがあるようです。そのせいか常日頃からクラウザーさんのコスチュームとヅラとメイク道具を持ち歩いていて、いつでもどこでもなりたいときにクラウザーさんになれてしまう。 それがそもそも問題じゃないかよ根岸くんという気もするが、どうひっくり返っても 根岸崇一=クラウザーさん なわけなんだから、それを根岸くんが正面切って認め受け入れる日がこない限り彼はずっと不幸なまんまだろう。 だけど、「不幸」と通り一遍な用語をいま私は使ってるけども、根岸くんでいるときも、クラウザーさんでいるときも、どちらの彼も実は幸せなんだろうなあと、読んでいくうちに思えてくる。 たとえばDMCにアンチを唱えるパンクバンド「金玉ガールズ」が、DMCの代表曲“SATSUGAI”の下手なパクリをやり、それを聴いていた根岸くんが、 (でも違う… これは僕が一生懸命つくったDMCの曲なのに!!) と“SATSUGAI”を書いたときの産みの苦しみを思い返すうちにクラウザーさんが憑依して、 テメェに両親を殺害しそのあと犯したオレの気持ちが分かるかぁー とおもわず叫んでしまう場面は私は大好きです(笑)。 ギャグは古臭いほどにベタだし、絵もそんなうまくもきれいでもないですけど、 「でも、いったいこの先どうなってしまうんだろう?」 とついついページをめくらされてしまうのは、根岸くんにもクラウザーさんにも、 「実は自分は幸せなんだ」 という事をいつか知って欲しいなあ、という願望に読み手である私が突き動かされているからに他なりません。 可憐で不憫なヒーロー、根岸くんに幸あれ。 そんでもって クラウザーさんラブー 【こんなのもラブー】 ●DMCの楽曲を実際に作ってしまわれている神サイト『ファッキンガム宮殿〜DETROIT METAL COPY〜』さん。 ●ファッキンガム宮殿さんが作った楽曲をもとに制作された“SATSUGAI”のPV。
by red_95_virgo
| 2007-04-12 22:19
| book
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Comments(4)
だいぶ前に1度コメントし、また遊びに来ました。
ふえー、おもしろそうですね! 2巻までってあたりも とっつきやすくて気になります。 笑えるのが読みたい、このごろです。 あっ、以前コメントをつけたのは >パン屋のアドルフは吉井和哉に似ている という記事でした(笑) 「アドルフに告ぐ」読みました… わー、ほんとだ関西弁!(神戸だけど) 長い物語の結末が、重く心にのしかかりました。 もっといろいろ勉強しなくては、と思える作品でした。 貴重な情報、ありがとうございました!
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ローズ
at 2007-04-14 02:57
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面白そうですね、これ。もとメタルちゃんなんで、ちょっと引っ掛ってみました(笑)。
【こんなのもラブー】のリンク先のもひととおり見てきちゃった。 ははははは。どれも笑えますなー。 で、タワレコでこのDMCのイベントがあるそうなんですが、たくさんのTシャツコラボのメンバーの中に我が筋肉少女帯とROLLYさんの名があるんですと。すごく納得のいく二者です(笑)。
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red_95_virgo at 2007-04-14 11:58
>知紘さん
またいらしていただいてありがとうございます。 『アドルフに告ぐ』、お読みになったんですね。自分が読んだのはもうずいぶん前になりますが、子供の頃は親友だったふたりのアドルフがやがて殺し合いに至るという結末には、なんとも言えないものを感じました。 『デトロイト・メタル・シティ』、腹抱えて笑ってるうちにちょっと悲しくなってくるようなマンガです。ほんとにおもしろいですので、ちらりと見てみてくださいませー。 こんな事書くと真面目な吉井和哉ファンに怒られそうですが、“球根”のPVの頃の真ん中分け吉井さんがメイクするとそれなりにクラウザーさんではないかという気がします(笑)。
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red_95_virgo at 2007-04-14 12:17
>ローズ
ちょっと『スパイナル・タップ』に通ずるセンスなんですよこれ。 DMC信者(=お客さん)がクラウザーさん盲信状態で、彼の一挙手一投足にいちいち驚嘆&絶賛なとこも、とても身につまされます。 メタルに詳しい方がお読みになったら数々の小ネタをもっと楽しめるんじゃないかと思われ。クラウザーさん、PVで生きたコウモリ喰ったりしてますし(笑)。 コラボTのメンバー、思った通りっつーか。カヒミ・カリィとカジヒデキと銀杏BOYZ(金玉ガールズのモデルと思われ)が参加してるところも素敵です。「史上最凶ラッパー鬼刃(キバ)」のモデルと思われるKREVAも参加してくれたら嬉しいのに。 もうこのイベント行く気まんまんです私。筋少とROLLYのコラボT欲しいよう。ていうか一緒に行きません?(笑)
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