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2006年 10月 11日
初版が出てから3年。
137ページで 「おお! そこに人殺しが居る!」 と榎木津礼二郎が叫び、そこからぷっつり読めなくなっていた京極夏彦の『陰摩羅鬼の瑕』、先週ようやっと読了したのですが。 読了してみて、どうしてこの本をするする読み進められなかったのだろうか、という事をずっと考えておりました。 それが昨夜、『僕の歩く道』というドラマを観ていて、 「ああ、そうか」 と胸に落ちた。 『陰摩羅鬼の瑕』には、「由良昂允(ゆら・こういん)伯爵」という人が出てきます。 するする読み進められなくなった原因は、たぶんこの人だろうと思います。 苦手、なんだと思います。 過去四度の婚礼のたびに、必ず初夜に花嫁が謎の死を遂げる。 四人の花嫁に死なれた花婿である由良伯爵は、五度目の婚礼の直前に、花嫁の警護のために探偵榎木津礼二郎と小説家関口巽を己の館に呼び寄せる。そこから物語は始まる。 (しかし榎木津は原因不明の高熱によって視力を失っている、という設定) この由良伯爵、「生と死」というものの認識に重大な瑕がある、という事がのちのち明らかになるのだけれど(なので終幕はこの上無い悲劇なんだけれど)、読みながら、この人どこかで見た覚えがあるなあ、という気がしてならず。 さて、露骨に思わせぶりに話は飛びまして(笑)。 私は草なぎ剛さんという方が苦手で、彼が出演するドラマも満足に観た事がありませんでした。 このブログを始めた直後に『恋におちたら』という草なぎさん主演のドラマが始まって、そこに山本耕史と谷原章介という、『新選組!』ファンとしては避けては通れぬふたりが出演していた都合上、毎週視聴せざるを得なくなり、初めて役者としての草なぎ剛さんをちゃんと見る事になって、 「すげえ人だな」 と感じました。 (役者草なぎ剛の怖さ考察については、この記事とかこの記事にいただいた皆様のコメントが、なにかとたいへん参考になったものでございます。) そう、『陰摩羅鬼の瑕』の由良昂允伯爵という人は、草なぎ剛さんにこそ演じてほしいキャラクターなのです。 由良伯爵は50歳過ぎという設定だけれども、今現在の草なぎさんがこの人物を演じても、たぶん、ほとんど違和感は無い筈なんです。 『僕の歩く道』の大竹輝明を見ていて、『陰摩羅鬼の瑕』をもう一度読み直さなければならない、読み直すべきだろう、と無性に思いました。 きれいに閉じられた世界、一見なんの瑕も無く完成されたその独りの世界が、他者との関わりによって無惨に(というふうにも見える)こじ開けられていく様子を。 ただひとつの瑕も無いという、この上無く哀しい瑕を。 草なぎ剛さんという方は、たぶん、非常に美しく的確に体現してくれるんじゃないかと思うのです。 あ、佐々木蔵之介さんが草なぎさんのお兄さん役という点でも勿論要注目のドラマではあります。 ところで蔵之介さんの役名「大竹秀治」ですが、どう読むのかが判明するまで手にじっとりと汗握っとりました。 だってほら、「おおたきひでじ」と、ちょっとかぶるからさ……。 ちなみに、「おおたけひでじ」ぢゃなくて、「おおたけひではる」ですよろしく。 すっかり嫌味な嫁が板に付いた森口瑤子さん(美人だなあ)、せがれ須賀健太くん(『大奥・第一章』の家光公にはもー泣いた泣いた)も併せて、今後の大竹秀治ファミリーのサイドストーリーも楽しみに、視聴させていただきとうございます。
by red_95_virgo
| 2006-10-11 21:04
| tv
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Comments(6)
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あい
at 2006-10-14 18:07
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こんにちは。私もくらちゃんを見るために見たこのドラマで
くさなぎくんは怖いと思いました。 純粋ゆえの残酷さとか、悪気がまったくないから一層怖いとか そういうものを体現できる人ですね。 自分の失敗を理解できないまま微笑みながらあとをついてくるシーンは かなり怖い。1つ間違えば感動できない世界になりそう。
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red_95_virgo at 2006-10-14 23:43
>あいさん
大竹輝明は自閉症という障害を抱えた人という設定ですから、その障害を表現するためのああした演技なのであり、一概にそれを「怖い」と言ってしまうのにも、ちょっと抵抗があったりするんですが……。 私が怖いなと感じるのは、ああした表現を選択してしまう草なぎ剛さんという「役者」そのものかも知れません。 ドラマを観ながら、あの人のどこをどう通ってああいう表現が表に出てくるんだろう、とか考えてしまうわけです(笑)。相変わらず、全面的に大好きにはなれない人ですが、佐々木蔵之介さんを目当てで観始めた筈が、観終わってみると草なぎさんによってすべてが塗りつぶされている(まさに、輝明のシンボルカラーの黄色に)という印象しか残りません。 一つ間違うと安い感動の嵐を呼びそうなこうしたドラマを、草なぎさんという「怖い」役者がどこまで異界に持ってってくれるのか。 最終回が楽しみです。
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あい
at 2006-10-15 16:47
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言葉足らずですみません(^^;
この人はなり切れてしまうっていうか、役と同一化して、そこで 終わらない何かを持っている気がまえからするんですね。 たぶん障害を抱えていても、それを乗り越えて感動的なドラマに なると思うんですが、それ以上のものを発する予測が出来ない怖さ というか。 うーん、うまくいえませんが・・・役者としては未知数の力を秘めている のかもしれないなと。
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red_95_virgo at 2006-10-15 21:50
>あいさん
いえいえこちらこそ、逆にお気を遣わせてしまいましてすみません。 『恋におちたら』のとき、途中から草なぎさんがどんどん怖い方向に変化していくので、まるで「変態する虫」のようだ、と書いた事があるんですが。 閉じられた蛹から、今回はどういう成虫が出てくるのか、怖いながらも期待してしまいますね(一応せいいっぱいな誉め言葉のつもり……)。
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Mari
at 2006-11-23 14:30
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1か月以上経ってのコメント、失礼いたします(お仕事お疲れさまです)。
先日、祥子さんのお宅でコメントした際になんだか記憶に引っかかるものがありまして…そうそう、やっぱりレッドさんが書いておられた。 私は伯爵がなぜかまったく苦手ではなく(笑)、むしろこの作品に関しては蔵之介さんがこの役でもいいなと思ってしまったぐらいで…終盤ではもう脳内映像が完璧にできあがって泣けた泣けた(馬鹿)。 由良昂允とある意味とても似ているんですけれど、三島由紀夫の短編『貴顕』の柿川治英という人物、これは読んだとき「ああ、草なぎくんだわ」と思ったのを憶えてます。侯爵の息子で、絵画ヲタクなんですけどね。三島の学習院時代の先輩(20代で夭折した)で、いっしょに同人誌を創刊した人がモデルなんだそうです。 #荷風の『風邪ここち』読みました。めろめろになりました(笑)。
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red_95_virgo at 2006-11-24 09:08
>Mariさん
『陰摩羅鬼の瑕』、読了お疲れさまでした。 私、京極好きを自任していたくせに、この作品はほんっとーに苦労しました(笑)。何度読み直しても、 「おお! そこに人殺しが居る!」 のあとに行けないという変なループにはまってしまいまして。 京極さんは『姑獲鳥の夏』からそうですが、 「たったひとつの事を言うためだけに、ものすごく過剰な舞台装置と膨大な登場人物を用意する」 みたいなとこがあり、『陰摩羅鬼』はまさにその典型というか、 「おお! そこに人殺しが居る!」 で既に事件は決着してるんですよね、最後まで読んで振り返れば。 だから、たぶん、「その先」を読む事を無意識に避けていたんじゃないかなあと、後付ですがそんなふうにも思います。 『貴顕』未読ですが、面白そうですね。図書館で探してみます。 『風邪ごこち』はもう、なんちゅう事の無い話ですが、会話のはしばし、ちょっとした仕草とか、いちいち引っかかりますよね。 こないだの『僕の歩く道』の秀治兄さん見てたら、なんだか進さんとかぶって困りました(笑)。
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