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2006年 04月 14日
『単細胞生活』のdayuさんから、2月末に回していただいたこのバトン。
吉井和哉と兄弟祭が続いたおかげですっかりばかになっておりまして、漢字と斬り結ぶ余裕が無く、今日まで放置してしまいました。本当にすみません。 一番 前の人が答えた漢字に対して自分が持つイメージは? 【誠】 「鏡」 ものすごく硬質で混じり気の無い鉱物のような、「遍く照らす」というイメージをこの字には持っています。峻烈な字だと思いますが、その厳しさに殉ずる快感もまた、強く感じさせてくれる字ではないでしょうか。三島由紀夫の『憂国』のDVDが今月末に発売になるそうですが、テレビブロスに載ってた切腹する中尉(三島さん)の写真を見ると、その背後にもこの一字が掲げられています。 ちなみに右は、北野天満宮の絵馬堂にあった絵馬。誰が、いつ、奉納したんでしょう。 【一】 「はじまり」 潔さとか不動というイメージがある反面、融通はきかなさそうだなあという気もします。 数字といえば毎度『アストロ球団』話で恐縮でございますが、「一」を背負う男・宇野球一は、頭に「宇」(=天・無限の空間)を戴き、ケツが「一」で締まるという、名前からして主人公以外にゃおさまりようが無いぜ!という人です。 そして漢和字典開いてみれば、「一」のすぐあとに載っている漢字は「七」。 中国の人が漢字というものを創ったときから、なにもかもすべて決められていたって事なんですね。すげえな漢字(笑)。 【新】 「白」 これから文字を書き始めんとする、まっさらの白い紙、というイメージがあります。 ただ、「純粋」という意味合いは「新」には感じません。それよりももっと実用的な感じといいますか。 二番 次の人に回す言葉を3つ 【明】 【憂】 【独】 三番 大切にしたい言葉を3つ 大切にしたいというか、好きな字なんですが。 【化】 どうやら「変化」とか「流転」とか「流動」とかは生まれ持った性らしい。なのでそういう流れが来たときは、逆らうよりも素直に乗っかっていこうと思います。「変わる」の「変」よりは、「化ける」の「化」が好き。単なる趣味です(笑)。 【冥】 単に明かりが無い暗闇ではなく、「そこに確かにあるのだが目には見えないもの」までも含めた、しっとり重くあたたかい闇。そういう闇の中を手探りで進むのは、怖い反面、不思議な充足が得られるのではないかと思います。 【愉】 「たのしい」と言うとき、これも「楽」を使っても良いようなもんですが、「楽」よりも人としてのハッピーな感じがより強くする「愉」が好きです。「楽」という状況を心底たのしんでいる状態が「愉」、という勝手な印象を持っています。どこか自堕落な風味があるところも良いではありませんか。 四番 漢字のことをどう思う? 単純に、ちっちゃいくせにものすごい情報源だと思います。しかも形として見てもとても綺麗だし。漢字眺めてると退屈しません。でも、眺めてるうちにどんどん溺れてしまいそうな怖さもあります。 五番 最後にあなたの好きな四字熟語を3つ教えてください 【一期一会(いちごいちえ)】 「茶会に臨む際は、その機会は一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせ」 「試合に臨む際は、その機会は一生に一度のものと心得て、両チームとも互いに死力を尽くせ」 と言い換えれば即ち「一試合完全燃焼」。 【酔生夢死(すいせいむし)】 「有意義なことを一つもせず、むだに一生を終えること」 生き方としての理想は、落語で言う「世の中ついでに生きている」与太郎なのですが、「むだに一生を終える」というのは、いざやろうと思えばこれほど難しい事も無いだろうなあ、と思います。 【悪人正機(あくにんしょうき)】 「真実に目覚めたときに、自らが何ものにも救われようがない悪人であることに気付かされ、すべての衆生を救うとの本願によって救済の本当の目標が悪人である自分自身であったと気付かされるすがた」 ぱっと目に入ってくるこの四字の並びがかっこいいとまず思い、意味を知ったらやっぱりかっこいいので、しびれました。 六番 バトンを回す7人とその人をイメージする漢字を。 すみません、ご指名はパスさせていただくって事でひとつ。 二番のお題でやってみてもいいよという方は、どうぞご自由にお持ちくださいませ。
by red_95_virgo
| 2006-04-14 01:46
| バトン格納庫
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Comments(8)
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tomopon
at 2006-04-14 22:33
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「一期一会」は永山さんの座右の銘でもありますね。で、「いちご」→「ストロベリー」というのがファンクラブ名の由来ですものね。
しかし、格調高いバトンだ・・・ちょっと考えさせてください。
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red_95_virgo at 2006-04-15 11:40
>tomoponさん
永山さんのFCの名前を初めて聞いた時は 「そ……そんな変換もアリなんですか!」 と腰が抜けましたよ(笑)。 「一期」と「一会」でStrawberry Meetって……。 でも、兄弟祭の時の彼の様子を見ていたら、「一期一会」が座右の銘っていうのも深く頷けました。 バトン、お気が向いたらぜひご回答ください!
redさん、こんにちは。はじめまして!
ついつい「誠」の文字に誘われてしまいました(笑)。どうぞよろしくお願いしますね。 そして凄く勉強になりました! 漢字って奥が深いですよね~。 一字でもその背景には様々な意味が込められていて、 これを追求していくとハマっていきそうです(笑)。 私も三島の「憂国」、保存状態が綺麗なままのフィルムが発見されたという ニュースを聞いて以来、気になっていたんですよ。 DVDになるんですね!これも嬉しい情報♪ ありがとうございました。 また遊びに伺わせて下さいね!
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red_95_virgo at 2006-04-18 01:11
>Akiさん
いらっしゃいませ、ご訪問ありがとうございます。 これまでAkiさんのブログには、行こうとするといつも強制終了がかかってしまって遊びに行けなかったんですが、マシンが新しくなったのでやっとお邪魔出来た次第です。こちらこそ、改めてよろしくお願い致します。 伊庭八郎についてのAkiさんの記事を拝読しているうちに、池波先生の『幕末遊撃隊』に萌え死に、国会図書館まで『征西日記』をコピーしに行った当時の事などが走馬灯のように(笑)。伊庭先生に無沙汰と不義理を詫びに、近々貞源寺を訪れたくなりました。 そして、やはり「誠」の文字があるとドキッとしてしまいますよね。私も旅先でこの誠の絵馬に偶然出会った時は、本当にびっくりしました(かなり大きいんですこれ)。 よろしければ「漢字バトン」、いかがですか(笑)。
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dayu2004 at 2006-04-23 10:46
書いていただいてから時間がたってしまって申し訳ありません。
バトン受け取っていただきありがとうございました。 私なんてブログ自体を放置してました(笑)。 この「誠」の写真、本当にドキーっとしますね。 絵馬だから木製なのかな?掘り出してあるんでしょうか? 素朴な強さを出していて、この漢字にピッタリですね。 漢字って本当に深いですよね。 漢字を眺めていると、左脳も右脳もフル回転しているのがわかります。 それが「溺れる」って気持ちになるんでしょうか?
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red_95_virgo at 2006-04-24 10:51
>dayuさん
いえいえ、書きたい書きたいと思いつつ目先のみーはーなあれこれに忙殺されてしまいまして……。 ところでこの絵馬ですが、出会った瞬間は私もドキッとしました。 絵馬堂の中をうろうろしていたら、すぐ外に大きなご神木の杉が見えたので、近くに寄って見たあとパッと振り返ったら、目の前にこれがドーン!とあったんです。 もう、「誠」という字が異常なほど巨大なんで、恐怖すら覚えました(笑)。 本来、ちゃんと彩色してあったんでしょうが、落剥して奉納者の名前も読めず。新選組ゆかりでもない北野の地で「誠」に、しかも絵馬という形態で出会うとは思わなかっただけに、より強く、漢字の力というものを感じました。
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カタリーナ
at 2006-04-26 01:01
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TBが反映されていることに今気づきました!
実はこのところずっとどこにもTBが飛ばず、もちろんdayuさんのところもダメで、 同記事のレッドさんでも試させていただこうと飛ばしてみたんですが、 昨日の時点では反映されていなかったんです。 しかも見苦しい形で反映されてしまい、申し訳ないです。 もしでしたら削除してくださいませ。ご迷惑おかけしました。 同じ課題でしたので興味深く拝読させていただきましたが、 「新」→「白」というのはとても共感できました。 漢字一文字とっても、これだけ多様なイメージがあるって面白いですね。 私は子供のころから「終」という文字が恐ろしくてならないのですが、 その理由は本人も親にもわかりません。 アニメの最終話でこの文字が出ようものなら、即、机の下に逃げたんですよ。 「最終回」などの熟語になっていればまだましですが、 この文字を一文字で見ると、今でもびくびくします。(苦笑
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red_95_virgo at 2006-04-26 02:08
>カタリーナさん
もしかしてdayuさんのところに送ったのが間違ってうちに来てしまったのかしら、と思ってました(笑)。全然気にしてませんので、このままにさせていただきますが、「やはり削除を」という事でしたらお申し出ください。 怖い漢字……私はあんまり無いんですが、『リング』のおかげで「貞」とか「井」という字になんだかすっかりホラーなイメージが染み付いてしまいました。うちのブログタイトルに使っている「丼」の字の真ん中の「、」は、本来は「井戸の中」を表すそうなんですが、それがどういう経緯で「どんぶり」になったのか、ちょっと知りたくもあります。 「紅い井戸の中」と解釈すると、こんな変なブログタイトルにもなにやら『サイレントヒル』のようなゴシックな趣が(違)。
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