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2006年 02月 16日
本日のお稽古では、7月に行うゆかたざらい(全員揃いのゆかたを着て演奏するプチ演奏会)の曲目を決める、という事をしました。
まず、 「過去にやった曲はやめて、初めてやる曲をお稽古なさい」 という師匠のお達しがあり。(レパートリーを増やすため) やってみたい曲はいくつかあるが、うっかり重めの曲を選ぶと番組の最後のほうに持ってこられちゃって、それでなくても切れがちな集中力がたいへんヘビーな事になる。一昨年、「石橋」を選んだら諸先輩をさしおいてトリにされてしまいまして、死ぬ思いをしました。もう御免だそんなのは! あと、7月に催す会なので、夏の風物を唄った曲とか、水辺の風景が出てくるような、涼しげにスッキリとした感じの曲にしたい。 しかし「都鳥」も「岸の柳」も「菖蒲浴衣」ももうやっちゃったし、「風流船揃」は先輩が弾くと言う。 以前聴いた「雨の四季」がおもしろく印象に残っていたので、「いかがでしょうか」とお伺いを立てたところ、「それで良し」という事になりました。 「雨の四季」は、初演が昭和42年9月9日(アストロ超人13歳の誕生日!)という、比較的新しい長唄です。 四季折々の江戸の風物を歌詞に唄い込みつつ、「音もなく降るとも見えぬ春雨の」で始まって、「聞くだに寒き冬の雨」で終わります。 途中に出てくる物売りの掛け声が調子が良くて、この曲を稽古したいと思ったのは、この部分が「お、おもしろいじゃん」だったから。 飴屋が唄う国づくし、備前の名産水蜜桃、紀州ぢや有田のみかん入り、津軽の名物りんご入り、台湾名代のバナナ入り、信州の名産胡麻と薄荷のすり合せ、大阪名物市岡新田、種までまっかな西瓜入り、江戸は谷中の生姜入り、常陸ぢや西山杏入り、もひとつおまけに、甲州姐さん、絞り上げたる葡萄入り、ホイまけとけそえとけ、おまけだおまけだ「バナナ」が出てくるあたりが既に「江戸」じゃないが、ま、そんな細かい事は良いじゃないか(笑)。 曲のほうは、本調子→二上りと調子は一度っきりしか変わらないし(←すいませんうそです。二上りのあと三下りに転調します)、手もそんなに複雑じゃないみたい。ただ、音と音の組み合わせが従来の長唄の手から逸脱していて、やや現代風な響きも感じます。 前弾きは一定のテンポをキープしたまま、淡々と弾かなければならないそうですが、師匠曰く、 「西洋音楽で育ったあなたたちにはなんて事無いでしょうけど、長唄ばっかりやってきた人にとっては、こういう間の取り方は逆に難しいらしいのよ」 との事。 あるみたいです、そういう事が。 長唄をやってみて、楽譜のある歌が如何に楽かという事がよく解りました。長唄、特に唄のほうですが、 「ああ、音符に起こして唄いてえ!」 と毎度思ってしまいます。 西洋音楽は音符というものを並べた楽譜に基づいて進行しますので、この音符はこれだけ伸ばすとか、この休符はこれだけ休むというのが、見ればはっきりしている。「表現」は別にして、とりあえず楽譜通りに出来れば間違いではない。合唱団にいた頃、ソルフェージュだのコールユーブンゲンだののお勉強は比較的しっかりやりましたので、「音符を読んでその通りの音をきちんと出す」事はまあ出来ますが、長唄ではそれを 「野暮」 といって嫌います。 伴奏の三味線と微妙にずれたり出会ったりすれ違ったりという高度な駆け引きの繰り返し、いわゆる「不即不離(つかずはなれず)」という技巧が「粋」とされます。これがもう、非常に難しい。 子供の頃から慣れ親しんだ歌唱法と長唄の歌唱法が、いまひとつ相容れない。 究極、耳コピしかないと言われました。演歌は好きで、カラオケでもよく唄うんだけどねえ……。 いつかちゃんと、唄方で演奏会にも出られる人になりたいなと思います。 その前に「雨の四季」、がんばんないと。
by red_95_virgo
| 2006-02-16 01:41
| 長唄
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Comments(8)
長唄ですか!粋ですねぇ。私は音楽的才能なくて、憧れですよ。
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まつこ
at 2006-02-16 21:17
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音譜の通り音を出すのが「野暮」って・・素敵だ(^^)
音楽というか芸術全般が最後に行きつく所はオリジナリティーなのでしょうか。 そういうものに縁が無く、今から習うとしたら「30の手習い」です(笑)
浴衣ざらいですか!
懐かしくて反応してしまいました、お邪魔します。 「雨の四季」は、長唄東音会の結成10周年記念新曲として発表されたものだそうですね。 私が長唄やっていた頃、浴衣会で東音会の方がゲスト出演されて「雨の四季」を演奏なさいました。 (ちなみに私は「岸の柳」を・・・) その時「雨の四季」について、作詞の池田弥三郎氏の文章などをまとめた小冊子を作って全員に配って下さったんですよ。読み直してみましたが、大正期の文部省唱歌や新派のせりふの引用など、作者が楽しんでつくっているのが伝わってきます。 お稽古がんばってくださいませ♪ 私の「杵屋正邦をチェンバロとジョイント計画」は、チェンバロのお嬢さんが本業多忙のため、あっさりボツに(笑) それよりなにより、人と演奏する以前に勘所のつかみ方も怪しくなってる腕前の方が問題・・・というのがツライです(泣笑)
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くりかっぱ
at 2006-02-17 17:04
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レッドさま。はじめまして。
mahiroさん経由で、たびたびお邪魔しておりました。よろしくお願いいたします。 長唄・・・。いいですね~♪ 長唄、常磐津、小唄・・・の区別もつかないわたしですが、学生のころお筝をやっておりました。 上手くないなりに、とても好きだったのですが、その後もっとやりたいことが見つかってしまい、それっきりです。 また弾いてみたいですが、その前に糸を替えなければ・・・。そして、狭い家にあの大きさの楽器を置く場所を確保しなければ・・・。と、問題は山積みで・・・。 譜面が無い・・・。というのを、そういえば以前、群ようこさんで読みました。 お筝はそれがあったので、同じ邦楽でも違うモノなんだ~~と、改めて実感。勉強になりました(^^) 物売りの掛け声、おもしろいですね。 平岩弓枝さんの小説が好きで随分読みましたが、粋だの野暮だの・・・また読みたくなりました。 ゆかたざらい・・どうぞうまくゆきますように・・・。
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red_95_virgo at 2006-02-17 18:34
>tomoponさん
いやー、まだまだ私如きの腕前では「粋」は遙か天竺ぐらいの遠さです(笑)。もっと精進しないと! バブル期に小金があったので始めた長唄、稽古は楽しいですが、なにかと金がかかるのが難と言えば難でしょうか。邦楽は楽器のメンテや演奏会の費用など、血の気が引くような金額を請求されるので。じっと手を見る毎日です……。
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red_95_virgo at 2006-02-17 18:34
>まつこさん
三味線の場合は、決まりの音はあるんですが、指を置く場所の事を「勘所」といいまして、指の位置と弾く人の音感によって、微妙に音に違いが出るようなところもありまして。 勿論それなりに正しい音が出ないとアウトなんですが、楽譜通りの音を出すという西洋音楽では誉められるべき事が、逆にそのきっちりとした楷書な感じが長唄という音楽の世界観からすると窮屈な感じなのでしょうね。
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red_95_virgo at 2006-02-17 18:36
>もりわきさん
そうなんですよ、これって東音会初演なんですよね。 私の師匠が女子東音会会員なので、先日の稽古のあと、 「この頃は、東音会といえば飛ぶ鳥落とす勢いだったものよ」 と昔話をいろいろと伺いました。昔の事はあまり知らないんですが、長唄界にとってはニューウェーヴ的な集団で、一つの事件だったみたいですね。 「雨の四季」も稽古本をぱっと見た感じが、 「うっわー、なんてスカスカな!」 みたいな。ちょっと前まで「船弁慶」だっただけに(笑)。 遊びはありつつも、全体的な印象はさらっとした淡彩のスケッチみたいな曲ですよね。新しい曲の稽古は「黎明」以来なので、このモダンさも愉しみたいです。
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red_95_virgo at 2006-02-17 18:36
>くりかっぱさん
いらっしゃいませ、ご訪問&コメント、どうもありがとうございます! 三味線、昔は稽古しながら耳からしっかり覚えていくような形だったと思うんですが、近世になって研精会譜、青柳譜といった稽古本も成立しまして、音を表す数字など一定の譜のルールもあるんですが、ただその数字をそのままなぞって発声してもぜんぜん「長唄」にならないという、もう、小学校からの音楽教育が悉く力尽きるわ……という局面にぶつかってしまいます(笑)。 いくら正しく唄えても、長唄として世界が創れてない、って事になってしまうんでしょうね。 唄う事を難しいと感じた事は一度も無かったんですが、邦楽の唄はやはり、なかなか大変だなあと感じます。憧れは「都鳥」を色っぽくしっとりと唄い弾きする事ですが、道は遠いです(笑)。 お箏の場合は弦が長いので、絹糸をお使いになるとメンテナンスにもそれなりにお金がかかってしまいそうなイメージがあるんですが……。邦楽はなにかとお金がかかって、続ける事がなかなか大変ですよね。でも、ぜひまたいつか、お箏を楽しんでほしいです。仰るように、時代小説やなんかの読み方も、楽器やってみるとちょっと広がりますよね。
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