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2005年 12月 31日
12月29日夜、『ザ・ヒットメーカー 作詞家・阿久悠40周年記念特別企画』を観る。
以前、『人間万葉歌〜阿久悠作詞集』というCDボックスについての記事を書きました。このCDに添付された解説書(読み応え十分!)から引用させていただきます。 「——近未来、耐乏生活を余儀なくされている私たちにとって、現在ブラウン管に映し出されている沢田研二の姿こそ、過ぎ去った繁栄の時代を思いかえすさいの格好のスーベニールになるであろう」これは作家・亀和田武氏の言葉であり、これを引いて解説者・北沢夏音氏は 「この卓見に今は付け加える言葉もない」と書いています。 ジュリーという人は、私にとっては徹底して「テレビの中のアイドル」でした。 歌はすべて諳んじていましたが音源は一枚も持っていませんでした。 コンサートに行った事もありません。 常にテレビというものを通じて、テレビというポン引きに袖を引かれて私は彼に逢っていたのであり、そしてそれで十分だった。「生で観るジュリー」なんて想像したくもなかった。直に触れたらだめになる、とすら感じていました。なにがだめになるのか、それさえもよく解らず、しかしそうした子供っぽく生硬な自律を課さざるをえないほど、「1970年代の沢田研二」は自分にとって絶対だった。 『ザ・ヒットメーカー』でジュリーの映像を観ていて、 「やっぱり絶対だ、この人は」 と感じました。 どこがどう絶対なのか、まだ上手く言えない。 綺麗な顔という点じゃ20代半ばの吉井和哉のほうが上かも知れないし、華奢に過ぎるプロポーションも、今見れば決してバランスのとれた美しさであるとは思わない。 けれども、あの煙るような睫毛を透かして、半眼に閉ざされた目でうっとりと笑いかけてくるジュリーが照射しているもの、それは久世光彦氏の言を借りるまでも無く「色気」としか呼びようの無い黄金であり、その黄金をしどけなく身に纏い付かせたジュリーというイコンは、ほんの小娘だった私に、 「“美しい”とはこういう事です」 という授業を、ブラウン管の向こうから夜と無く昼と無く繰り返し、血肉となるまで徹底的に叩き込んでくれた最初の教師でもあったのです。 数年前に、イエロー・モンキーファンの友人数人とカラオケに行って“ス・ト・リ・ッ・パ・ー”を入れた事がありました。その時、曲の背後に流れたのが当時のジュリーの映像。 途端に狭いお部屋の中は阿鼻叫喚。全員神がかったように半泣きで、 「ジュ〜〜リィィィ〜〜!!!」 と叫びまくって歌うどころの話じゃねえ(笑)。 事ほど左様に、1970年代の沢田研二に触れた者はあまねく『寺内貫太郎一家』のきんばあちゃん(樹木希林)にならざるを得ないのです。1970年代の沢田研二が照射する黄金とは、そういうものだったのです。 みーはーで面食いで浮気性の私は、これまでもいろんな人を好きになったし、これからもいろんな人を好きになるんでしょうが、どこにどれだけ頭をぶつけても、最後には己が信奉する「美しさ」という古巣へ帰り着ける、その一本の道だけはきっと死ぬまで見失う事は無いだろうと思います。 それを教えてくれたのは1970年代の沢田研二でした。 そして、その道の果てには今以て、1970年代の沢田研二が、あの淫蕩な美貌そのままに、褪せない黄金に包まれて立っているのです。
by red_95_virgo
| 2005-12-31 03:19
| music
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Comments(8)
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かわうそ
at 2005-12-31 07:08
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きのう、山口百恵を聞きながら、お風呂掃除(カビ取り)をしていました。
なるほど、阿久悠が意識した、ライバル心を抱いた阿木曜子じっくり聞くと(手は動かしてます)流石奥が深い。 この詞を今の私の半分の年の百恵ちゃんが歌ってる大人さに、今さらながら凄みを感じました。(スポンジを握り締めながら) さて、ジュリーですよ。 細い、若いカッコええジュリーですよ。 テレビの前で全部歌いました。 そう、久世さん、色気ですよ。 テレビの前で腰が砕けましたよ。 闇の中から浮かび上がる、お直衣姿の光源氏が頭の中に現れましたよ。 あれほどバタ臭い目の、でも色気のある光の君はいないです。 「LOVE抱きしめたい」は不倫の歌だったのね。 「サムライ」に土方さんが見えました。 片手に兼定、心にかっちゃん、唇に下手な発句、背中に誠の旗。 カビ取り剤にやられて、ラリッてます。
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red_95_virgo at 2005-12-31 23:35
>かわうそさん
ラリっているのはカビ取り剤のせいだけじゃないと思います、ええ(笑)。 ジュリーそのものが、ジュリーの歌や声や顔や仕草に触れる事が、長い年月かけて身を蝕む麻薬を味わってしまうという事なんだと思います。 やはり私の母も私同様ジュリーが好きで、『ザ・ヒットメーカー』も当然の如く観ているんですが、 「あんな人は今はどこにもいないし、これからもたぶん二度と出ないだろうね」 と言っていました。 沢田研二と山口百恵、ほぼ同時期に私のミューズであったふたりでした。 その彼らを支えていたのがAKUとAKIという1字違いの男と女であったという事実も、勿論偶然ではないでしょう。芸能という世界の不思議さ、奥の深さを、こんなところでも感じてしまいます。
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リン
at 2006-01-02 13:54
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私もこの番組見てました。「時の~過ぎゆくままに~♪」と画面のジュリーと一緒になって唄っちまいました(笑)。
ジュリーは妖しくて美しくて、男にも“妖艶”という存在があることを初めて教えてくれた人でした。 百恵ちゃんも大好きで、映画も『ふりむけば愛』から『古都』まで、母にせがんで映画館に連れて行ってもらっていました。今考えると、小学生に恋愛映画をよくぞ見せてくれたもんだ、うちの母。(あっぱれ!・笑) そして、おこづかいで買った初めての歌謡曲のレコードは『プレイバックpart2』。阿久さんにも阿木さんにもお世話になっていたのだなぁ。
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red_95_virgo at 2006-01-03 00:59
>リン
吉井和哉と出会う遙か前に、男性にも「美人」という形容の相応しい人がいるのだなあ、という事を認識させてくれたのがジュリーでしたよね。だから吉井とジュリーが対談した時は嬉しかった。“追憶”(作詞は安井かずみさんですが)を吉井以上にカバーできる人はいないと信じる(笑)。 また、同じ頃、女性でも「男前」はあり得るというのを、私たち子供にも解りやすい形で見せたのが百恵ちゃんではなかったかと。 憧れましたねえ、この二人には。 ただ、歌い手そのものへの理解とプロデュースの力という点では、阿木耀子より阿久悠のほうが、より優れていたんじゃないかなと感じます。今思い返せばですけどね。
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湘南のJOHN LENNON
at 2006-01-06 16:01
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こんにちは!
コメント&トラバありがとうございました。 最近のクルマの中の音楽はジュリーばかりです。 G.S I Love You の再発盤の音の良さは感激です! 古いCDはヤフーオークションで9000円で以前落札したのですが、 それはそれで貴重なものなので大切に取ってあります。 LP盤は擦り切れるまで聴いたので2枚買って、1枚は保存して しまってあります。 オタクっぽい話ですみませんでした。 ジュリーは70年代、80年代初期まではTVアーティストだった かもしれません。 今はファンを大事にするライブアーティストですね。 意固地な程の生涯現役姿勢は尊敬に値すると思います。
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red_95_virgo at 2006-01-07 18:04
>qunny1130さん
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます。 GS時代、タイガースのヴォーカルだったジュリーに小学生の頃出会い、 「テレビの中に私の王子様がいる!」 と思いました。以来ずーっと「ジュリーはテレビの中の人」という意識が抜けません。テレビというものに、まだそういうマジックのある時代でした。高校生の頃ジュリーのコンサートに誘われたんですけど、断ってしまいました。生身のジュリーに触れる事は、いまだに禁忌のように感じてしまいます。 だから私はたぶん「沢田研二のファン」ではないのでしょう。「1970年代の沢田研二」という病が、恐らくは30年経った今でも癒えていないだけなんだと思います。 やっぱりすごいアーティストです、ジュリーは。
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湘南のJOHN LENNON
at 2006-01-07 21:30
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red_95_virgo at 2006-01-08 00:32
あ、なんかご丁寧にお返事恐縮です。
生身のジュリーを避けて通っているというのは、勿論私の本当に偏狭な思い込みによるものなんです(笑)。 歌を選び、歌に選ばれた稀有な歌い手は、死ぬまでステージという夢の場所で輝いていて欲しいと私も願っています。 今現在の自分にとっては、たとえばそれはジュリーの後裔とも言うべき吉井和哉というアーティストだったりもします(笑)。
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