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2005年 11月 11日
誰がなんと言おうと第七球の主役は問答無用で氏家慎次郎という事に決まりました。「自分の生涯で二度と無いくらいかっこいいデビット伊東」はやはり見事に降臨したのであった。
アストロの航空母艦・駆逐艦・重巡鑑・旗艦を続けざまに沈めていく氏家。球二だけ(原作でも)○○鑑という名称で呼んでもらえないのがちょっと可哀想(笑)。 (余談だけど最近球二が『伝染るんです。』のかわうそ君に見えて仕方が無いです。私だけだろうか……) 諸事情でドラマ運びが性急に過ぎるのはもう諦めるとして、原作を再現して欲しかった場面といえば「気絶した球八にバケツの水をぶっかけ傷ついた足をバットでぶん殴って叩き起こす兄ちゃん」。球七の、いざとなったら親も兄弟も関係ない容赦の無さとその裏のやさしさって本当に良いな。バッターボックスに立つ彼の台詞、 「よくも、たった一人っきりの弟を……!」は、そういう兄弟を一人も持たない私は羨ましく思いながら聞いたし、翻ってこれは、「“たった一人っきりの弟”への怨嗟で凝り固まっている兄・伊集院大門」への批判にもなっている。1時間ドラマとして第七球をまとめて鑑賞すれば、それはより際立つ筈。 明智兄弟と伊集院兄弟。『アストロ球団』に登場するこの二組の兄弟って、比べ合わせるといろんな意味で興味深いものですね。 球六「また随分と古臭え事を言うな。時代錯誤も甚だしいやね」 氏家慎次郎は昭和3年(1928)生まれ。 太平洋戦争末期から終戦にかけての時期の氏家は、1973年現在のアストロナインとほぼ同年であったわけだ。17歳と18歳、置かれた時代が違うだけで青春の在りようはこうも異なる。原作では球四郎の口から「二十八年間の空白」という言葉で以て語られる、燃焼しそこね死に損ねた「青春」の怨念を背負って、たぶん氏家は、17歳そのまんまの若さを保っていたんだと思う。原作の氏家もデビット伊東も、普通に見ればそりゃ紛れも無い中年男に見えるけど(笑)、いや、神風烈風隊の鉢巻に「奇妙院幻烈居士」と墨書された位牌を逆様に挟んでマウンドに立っているこの男は、たとえ45歳に見えようが断じて17歳なのだ、と思ってここは鑑賞せねばなるまい。 でなければ、不完全燃焼という呪によって縛られた彼の「青春」を、戦後の高度成長期を象徴する「青春」(=アストロナイン)と対峙させる意味なんか無いから。 先日の356祭の時は、氏家と球一の血飛沫シャワーのシーンで場内大爆笑でしたが、改めて見てもこのコントすれすれのアナログな感じは実になんとも味があるというか(笑)。「ショボい」という言い方も出来るんですが、じゃあこれを精巧なCGで表現したとして、それが映像として如何に「リアル」に見えたとしても、物語の流れの中では「だからどうした」になっちゃうのは、そんなものを超える濃い表現がここで行われているからだと思います。 長い長い氏家の投球モーションから 「成仏せえや〜〜っ!」を経て、ホームに帰ってきた球七の目の前で首から血飛沫を上げる球一(丸太に続いてここでもまた球一の修羅場を一人で受け止めさせられてしまう球七が不憫…)、真っ二つに割れる氏家の額の位牌、大の字に倒れる氏家と球一。 少し調子の外れた氏家の“ラバウル小唄”から始まるこの一連のシーンは時間にして僅か3分。しかし、その異様な熱とテンションのために、大袈裟じゃなく1時間ドラマ1本分ぐらいの重さを感じました。 「二十八年間の空白」がそれ以上のものとして肉体に襲いかかり、一瞬にして老化する氏家。 去り際に球四郎に敬礼をしかけ、ふと思い直してやめる。この表現は余韻があって、実に素晴らしかったです……(涙)。 そして、ロクさん負傷シーンでは出なかった「女医さん」がここでやっと登場。でもミニスカートじゃないじゃないかつまんねえ……。 ドラマ後半は球四郎の独壇場と言っても良い。去った氏家に代わり、いよいよ球四郎がマウンドに上がる。 備前長船の抜き身を振りかざし、デスマッチ野球の始まりを告げる球四郎。 いくら良い台詞を書いて良い舞台を用意しても、役者が拙かったらドラマそのものが台無しになってしまうが、球四郎役の金児憲史さんは実に素晴らしいなあ。永山たかしさんと同い年ってのもちょっと同じ生物とは思えないぐらいのものすごさ(笑)。 身長188センチという外見的なでかさもさる事ながら、役者としてのスケールのでかさもアストロナインのキャスト中随一、というのはあながち私の欲目ばっかりじゃない筈でございます(笑)。 またそれだけでかくあってくれないと、倒すべきヒールとしての重みと風格が出ない。ピッチャーマウンドに立つ球四郎の、18歳にして世の全てのものに倦み果てたと言わんばかりの傲慢なる倦怠の表情が、誠に憎々しくて最高にかっこいい。 デスマッチ野球、アストロ側の最初の犠牲者は三荻野球五。 「まだじゃあ! 今投げたら大門さんが殺人罪になるぜよ!」とダイナマイト拳の一塁送球をわざと遅らせる球四郎ですが、 「今投げなくても十分殺人罪だよ!」 と視聴者全員がつっこんだ事と思います。 原作の大門は敢えて落球したボールを足の甲にのせて、足でタッチすると見せかけて球五を蹴るという形になっており、ドラマでも一応大門は足の甲にボールをのっけているものの映るのが一瞬なのでわかりづらく、「最初っから殺すつもりで蹴りました」な感じばかりが際立って見える。 あああ上地さんが痛々しい事に。356祭の余韻が消えないうちに観ると生々しい……。 再びアストロホスピタル。 「頼む、球五を助けてやってくれ!」「助けてやってくんない」じゃなかったのは、さすがにそれじゃなんの時代のどこの人かわかんなくなるから却下だったのか……。最近ロクさん語尾(「〜さね」「〜でさ」「〜してくんない」)がマイブームですが、話しかける相手はもっぱら猫だけです(笑)。 沢村さんのボールを女医さんに託す球一。無言のまま頷く女医さん。きっとそれは球五の枕元に置かれるのだろうが、しかしこの女医がなんにもわかってない女だったら 「わかったわ。捨てとけばいいのね」 と捨てられてしまうんじゃないか?と不安になるほど、よく見れば汚いボールだ……。 球五をボコボコにされた事で、やられっぱなしで燻っていた怒りに火がつくアストロナイン。激情家の球七が真っ先にキレてバットを叩き折り(どうして病院にバット持参で来てるのかというつっこみはこの際無しって方向で一つ)、 「ここでやらにゃどこでやるんでえ! 気づいた時にゃ俺たちゃみんな仏さんだよ! 俺は怒りを忘れた人間にはなりたくねえ!」と叫び(追い詰めれば追い詰めたぶんだけ永山さんはいい顔になる)、温厚な球三郎も 「そうです、怒りをむりにおさえることはないんです」と応じる。 ここのやり取り、好き。個人的には「怒り」という感情は人としてなくしてはいけないものだと思うから。ただ、その表し方、その手段が問題になるわけで、 「球四郎の奴にだけはピッチャー殺しのカミソリの竜として挑んでやるぜ。でなきゃ俺の薄汚れた過去を一掃できねえ!」っていう球六の発言は歴然と筋の通らない方向に行ってるんだが、球一には彼らを止める術が無い。 封印を解かれた殺人X打法でダイナマイト拳が倒れたあとの、人を人とも思わぬ球四郎の態度に不信感を募らせるビクトリーナイン。 「舐めたらいかんぜよ、このくそ餓鬼らぁが!」と言いざまボカーンと手近にいたピースの頭を張る球四郎。 「おまんらいつから仲良しこよしの子猫ちゃんになったがぜよ? ひよわな女々しい牙は要らんで。わしに噛みつくがやったら、総入れ歯にしちゃるき」こういうど汚い罵倒語がこの人の口から出るのを聞くと、どうしてこんなに胸がときめくんでしょうか私って奴は。 ひと声で全てピタリと黙らせるのは生来のリーダー体質には違いないが、専制的暴君の横顔をちらつかせる球四郎に比べ、暴走する仲間たちを「このくそ餓鬼らぁが!」と殴って黙らせる事をしない球一。 アストロ、ビクトリー両チームのリーダーのそれぞれの資質、それぞれの明暗がほの見えた場面ではありました。 ところで前編で話題沸騰(笑)だった矢文ですが、案の定、由井正雪ヘア峠会長の差し金でした。恐らく峠コンツェルン子飼いの忍びがアストロスタジアムのあちこちに潜んでいるものと思われ。 千葉真一さんの 「San Francisco」のネイティヴなプロナウンスもさすが(笑)。 そして、メインキャストのクレジットが流れる中、“アストロ球団応援歌”を口ずさみながら打席に立つ球八。ここで球四郎が投げるのは……えっ三段ドロップじゃなくてもうスカイラブなの? スカイラブがあっさり球八なんかに(「なんかに」ってのは失礼か)打たれてしまう事がなにより私はショックだが、当の球一は 「さらば、スカイラブ」と淡々としたもの(笑)。丸太・ドリルを経た球一、確実に一皮剥けたらしい。 走塁中の球八がビクトリーの反則攻撃を受ける場面、「仁王立ちの球八にわらわらと群がるビクトリーナインの図」を引きの絵で見せるには、岡田太郎さんが最低でも身長3メートル無いと無理そうだ(笑)。 ここでアストロ屈指の名台詞、 「もうたくさんじゃ〜〜っ!! こんなきちがいじみた野球地獄は〜〜っ!!」が出るわけですが、「きちがいじみた」→「とち狂った」になってたのはやっぱり使っちゃいけない言葉だからですか? 「とち狂う」は「たわむれる ふざける」の他に「判断を誤る」という意味もあるので文脈的には間違いではないんですが(それに当時「とち狂った」は世間でよく使用されていたような……記憶違いかも知れないですが)、それによって与える印象が微妙にズレていくのは否めない。岡田さんの滑舌が良くないのと台詞言う時の間が性急過ぎるせいで、少うし重みに欠ける感じになってしまったのは残念。 球八の、文字通り血を吐く叫びと共に幕を引いた第七球。 しかし直後に第八球の予告で「ベンチですっぱだかでケツを振るバロン森」を見せられる視聴者は、泣いていいのか笑っていいのか……。 ★356祭レポでもちょっと書きましたが、『アストロ球団』写真集発売記念イベント「完全燃焼祭」、美術出版社さんのHP上に詳細が出ました。チケット発売は明日10時からです。皆様ゆめゆめお買い逃しなきよう!
by red_95_virgo
| 2005-11-11 20:01
| アストロ球団
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Comments(7)
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かわうそ
at 2005-11-12 06:15
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蓉姫が好きです。
ワンレンの斎藤さんもなかなか。 フィリップばりの巻き毛の土方さんは、うーん。 写真が残っている実在の人物の容貌を、まったく無視して、自分好みに作り変えてしまうドジ様好きです。 ごめんなさい、アストロはわからないです。
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red_95_virgo at 2005-11-12 12:29
>かわうそさん
たった1行のタイトルにリアクションしてくださってありがとうございます(笑)。 70年代、木原としえ(当時)の作品と『アストロ球団』、どちらも大好きでした。相反するように見えますが、私の中では両者は難無く同じワールドにあり、同列に語る事にあまり矛盾を感じません。木原さんが少女マンガ家としては特異な作家だったのかも知れません。 また、「数」の縛りを受ける集団ドラマの面白さというものを新選組以前に私に教えてくれたのが『アストロ球団』でした。『天まであがれ!』の終尾を飾るこの言葉はまた『アストロ球団』という青春の物語にも、相応しいものじゃないかと感じます。
こんばんは、TBありがとうございました。
風邪お大事になさって下さいませ。来週は体力・気力が要りますから(笑) 金子さんいいですよねぇ。ただイキがってるのと違って貫禄十分で。 短時間でまとめるには、腹の読めない策士よりストレートなワルというのは見せやすいのだろうなと云う気はしますが、ドラマでは一番美味しい描かれ方ですよね。他のアストロ・メンバーより演出さんの愛が間違いなく何割増しかしてます。 この人に、大沢樹生のバロンが絡むのか…。見た目すごいことになりそう(^^;
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red_95_virgo at 2005-11-13 22:28
>もりわきさん
ありがとうございます。げほげほ咳き込みながらもしかし、「完全燃焼祭」のチケットは整理番号二桁でゲットした私です(笑)。 確かに金児さん、演出家に愛されてる感じしますよね。石原軍団所属だから愛されてるのかな?とか穿った見方をしてみたり。 原作の球四郎は鵺のような掴みどころの無い男で、それがだんだん追い詰められてマジになってくるところが好きでしたが、金児さんは最初から「帝王」めいた貫禄があって、それがガラガラと崩れていく過程をどう演じてくれるのか、すごく期待しております。この人の耳元に大沢バロンが息を吹きかけたりするシーンもあるのでしょうか? うわぁぁぁ……(絶賛妄想中)
はじめまして。こんにちは!!
アストロ球団、原作などは読んでいないのですが金児君のファンで毎週しっかり見ていま~す。金児君の事褒めて頂いてとっても嬉しいです♪球四郎役にはぴったりの貫禄もありますからね!役作りにも色々頑張っていたと思います。何でもこなせる金児君なので、これからどんどん活躍していくと思うのでぜひ応援してくださいねっ☆
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red_95_virgo at 2005-11-15 13:25
>みぃママさん
わあ、金児さんのファンでいらっしゃいますか! ご訪問&コメントありがとうございます。球四郎初登場の時、 「こりゃまたえらいかっこいい人が出たなあ!」 と、それまで存じ上げなかった金児さんに俄に注目して以来、「あの下駄で踏まれたい……」という不埒な妄想がとまりません(笑)。テレビブロスのアストロ特集でも 「大事に力強く自分なりの球四郎を作ります」 と語っておられて、真面目な方なんだなと思いました。 もうすぐアストロの写真集も届くので、そちらの金児さんのお写真も楽しみです。 12月のアストロイベント出演者にはお名前上がっていませんが、とりあえずナマ金児さんへの希望はギリギリまで捨てません(笑)。
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