カテゴリ
プロフィール ごあいさつ tv movie 筋肉少女帯 吉井和哉 北村一輝 佐々木蔵之介 北村有起哉 堺雅人 music theatre book art 長唄 らくご アストロ球団 新選組/新選組!/新選組!! 天地人 おでかけ works 石のあとさき。 腰巻横町便 蓬屋日月抄 占い猿 バトン格納庫 お知らせ 最新の記事
以前の記事
最新のコメント
丼の外へGO!
お気に入りブログ様
Step by Step photologななお 男爵の戯言 七織ノ記 爆裂ボケ日記〜ボケてるつもりはないっ! my favorite things. 裏座敷 蛇果 素敵サイト様 ★ぷらぷら歌劇団R★ 群青色 山南敬助 赤心記 流血スタヂアム まだまだ終わらなーい! アストロ球団 Shinsengumi Express!! 新選組!!ロマンチ!!!サイト!!!! 筋肉少女帯大情報局 筋少の大ブログ 猿でも作れ〜る! 『新選組!』サブキャラ占い! 貼っておくと良いらしい! WRITE ME! レッドへのご連絡は、 lantianjing★gmail.com までどうぞ。 (お手数ですが★を@に変えてください) 検索
ブログパーツ
フォロー中のブログ
記事ランキング
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
2009年 04月 09日
7日・8日・9日と、一般のお客様が18時半で退場されてのち、阿修羅ファンクラブ会員限定特別鑑賞会がおこなわれています。
初日入館者数1万人超というおそろしい話を伺ってました。もはやファンクラブ鑑賞会を逃したら落ち着いてお逢いできないんじゃないかと、仕事の隙を縫って上野に奔りました。 折しも上野のお山は、爛漫の花。 そして、その花に呼応するかのように、全身を薄紅色に染めた美しい修羅が、私を待っていてくれました。 いやもう……言葉がありません。 ちょっと割高な金払ってでもファンクラブ入っといて、ほんとうによかったです。19時半過ぎに着いたんですが、入場を待つことも、場内で芋洗いになることもなかった。八部衆も十大弟子も四天王も、そして阿修羅も、しみじみとじっくりと、あんなところからこんなところまで、舐めるように拝見さしてもらいました。 本来、これらの仏像は興福寺で見るのが正しいのだから、この展観はべつにどっちでもいい、とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。自分も正直最初はそう思っていました。 ぜんぜんちがいました。 「阿修羅」という、仏像界随一のカリスマロックスターさんのプロデュースの仕方において、やはり東博は断然プロの仕事をしてくれていました。 (以下ねたばれになります。見る前にばれてもいい、という方だけどうぞ) 阿修羅さんのいらっしゃるスペースは、2フロア構成になっています。 八部衆と十大弟子のいるお部屋から、ゆるやかな登り坂になっているエントランスを上がっていくと、クラブでいうならそこが2階席です。 ステージからは遠いですが、一段高い位置から阿修羅さんの全身を鑑賞できるようになっています。 そこからまたゆるやかな坂を下って、フロアに降ります。広さ的には、そうさな、恵比寿LIQUIDROOMよりちょっと狭いぐらいでしょうか。阿修羅さんの周囲はファンクラブ鑑賞会とはいえ芋洗いです。もちろんモッシュもダイヴもジャンプも禁止。学芸員さんが時計回りに移動しながらの鑑賞を呼びかけてはいますが、当然ながら、一度最前に出ちゃったお客さんはなかなか後方に下がってはくれないもんです。とりあえず、スタンディングライヴの要領でじわじわと前につっこんでみます。 このたびの阿修羅展、ポスターとかチケットのテーマカラーがかわいらしいピンクで、「なんでピンクなんだ?」と思っていました。 ここに入って阿修羅さんをひとめ見た瞬間に、その謎が解けます。 阿修羅さんにあてられてる明かりが、ほんのりとピンクなんですね。 全身を桜色に染めた阿修羅さんが、ぽぉっと浮かび上がって、そこにたたずんでいるんです。 展観のシーズン=上野のお山は花真っ盛り、というのを狙いすましてのことだと思います。あざとい。あざといわ東博。だけど正解だと思いました。正直完敗でした。興福寺で逢った阿修羅さんの、1300年を経ていまにもくずおれそうに儚い「ほろび」のイメージはそのままに、「ほろび」だけにとどまらない力がそこに付加されているのです。なんなんでしょうかこの力は。目の前にいるのは木の屑と漆をこねて作った像です。いってみれば意思など持たない人形です。プロデュースする側の操作で、如何様にもその姿を変えてみせる受動的なモノに過ぎないのです。だから私のこの感情も、プロデュースする側の掌の上で転がされているようなものなのです。でもそういうことはどうだってよくなります。「どうだってよくなる」という擲ち方は、この異形の神にはじめて逢った1300年前のひとも、やはりそうだったのかもしれないなあ。 最前列から下がって、フロア後方で阿修羅さんをぼんやり眺めながら、そんなことを思いました。 1300年前にこの像を造ってくれた、何処のどなたか知らないあなたに感謝します。 そして、はらはらと花の散る何処とも知れぬ虚空に立って、永劫祈りつづけてくれている阿修羅さんに。永劫赦しつづけてくれている阿修羅さんに。その華奢な身体に担いつづける可憐と憂愁と寂寥に。 心の底から感謝します。 私なんかを待っていてくれて、ほんとうにありがとう。 さてそして、阿修羅展会場限定おたのしみグッズでございます。 これまたにくいほど乙女なプロデュースしてやがって東博がよぉ。 と、ちょっと舞い上がるあまりキレてしまいました。 蓮の花がモチーフになった、やっぱり全体的にピンクピンクした、ちょっと寂びつつも華やかなグッズ展開です。蓮の花にめっぽう弱い自分にそれをどう素通りしろというのか。もちろん素通りできません。更紗の小風呂敷と、蕎麦猪口と、お皿と、そして麻のにほひ袋を買ってしまいました。 他に、紅茶やお香、木印、堆朱の香合、しおり、アクセサリーなどなどもございました。 阿修羅さんの図録やポストカード、額絵の類もたくさん出ていましたが、買いたいという気持ちには、正直なれず。 どれほど美しく精緻でアーティスティックな写真でも、私の目が捉えたあの薄紅の阿修羅さんには遠く及ばないように思います。他人のイメージ以前に、とりあえずはこの「記憶」だけでいい、と思いました。
by red_95_virgo
| 2009-04-09 12:21
| art
|
Comments(8)
Commented
by
ねこ江戸
at 2009-04-09 16:11
x
ああ、いいな~私もファンクラブに入っておけばよかったです。
しかしネットで前売りを買ってますので、早い時期に見に行く 予定ですが、1万人とかって聞いたら恐ろしくなってきました。 最近は必ず売られる限定グッズもかなり面白そうですね。 やっぱ週末には行ってしまいそうですー。
0
Commented
by
red_95_virgo at 2009-04-09 20:23
>ねこ江戸さん
時間帯によっては、たとえば平日の朝イチとかだとわりとスムーズに入れて、そんなに混雑してないようですよ。でも、やはり土日祝は入場するにも30分〜1時間近く待たされたり、会場内でも規制が出ているというお話も漏れ伺っています。週末だったら、なるたけ早い時間か、閉館ギリギリを狙うのが良いかも知れません。 会期は6月までですが、八部衆と十大弟子がコンプリートしてるのが4月19日までなので、なにかと気持ちが逸っちゃいますよね(笑)。自分もあと1回は行くつもりでいます。 グッズはけっこう食指の動くお品がありました。自分の買った蓮シリーズのほかにも、Tシャツやトートバッグ、一筆箋、クリアフォルダなどなども豊富に揃ってますので、お買い物もお楽しみください!
Commented
by
ふみ
at 2009-04-10 23:16
x
遅ればせながら私も本日行って参りました。
いやもう、良かったです!うっとりしました。時のたつのも忘れました。 実は私は、迷っているうちにクラブには入りそこないまして。 でも、本日金曜日、仕事帰りに上野に向かって、 入館は7時ちょい前でしたが、予想してたよりゆっくり観られましたよ。 入場制限の行列は無かったですし、最初に一巡してから、 ラスト10分くらいはずっと阿修羅の側に佇んで、 かぶりつきの位置から惚けたようにお顔を見上げておりました。 ほんとに閉館ぎりぎりだと人波は退きますね。 日曜日の夜なんか、狙い目かもしれません。 そしてあのグッズたちの誘惑ったらありませんね。 レッドさんがお求めになった可愛らしい蓮の匂い袋など、 ずいぶん迷いましたが、こらえました。 下手すると萬札が飛んでいっちゃいそうなんですもの。 でも小風呂敷は買っちゃいました(笑)私は青地のほう。 ああ、まだ夢を見ているようにぼうっとしています。 今夜は月もたいそう綺麗ですね。
Commented
by
red_95_virgo at 2009-04-11 09:02
>ふみさん
ガラスケースなし、360度から拝観可能って、どんなんだろうと思っていましたが……なんかもう、何度も泣きそうになりましたよ。 差し上げた腕を挟んで、左右のお顔と正面のお顔(横顔)を望むというアングルが、あんなに美しいものだなんて……。 わずかにずれただけで、すぐに儚く消えてしまう。 ぐるぐる回りながら、 「あ、ここ! ここがベストアングルだぁ!」 と内心大騒ぎになってました(笑)。 あと、やっぱり照明の功績は大きいでしょうねえ。 落剥しかけた朱の肌にあの色の明かりをあてると、内側からぽうっと血の色が差すようなあたたかみを感じます。人肌に近いようなのに、決して「親しみやすく」はなくて、あくまで孤高で、でもやさしいっていう。 素晴らしかったですね。 グッズ、やっぱり誘惑されましたでしょ(笑)。 小風呂敷は私も青いのにするか赤いのにするかで迷いました。青地もたいそう素敵ですよねえ。次回行ったら手を出してしまいそう……。
Commented
by
リン
at 2009-04-11 11:19
x
私もぜひ会期中に拝謁せねば、と思っておりました。母も行きたがっているので。
仏像さまって美しいだけじゃなく、なんとも色っぽいんですよね。邪な思いなんぞ持つのも罰当たりな気がしますが(苦笑)、この美しい方々にお会いすると、いつも己を試されているような気がしてならないんですよね。 >ガラスケースなし、360度から拝観可能 3年くらい前の東博での仏像展で、やはり“ガラスケースなし・360度拝観”で、私は宝菩提院の如意輪観音さまに悩殺されました。お目にかかった事が未だに忘れられません。またお会いしたいなぁ~。
Commented
by
red_95_virgo at 2009-04-11 20:24
>リン
宝菩提院の如意輪観音さま! はい、2006年秋の「一木に込められた祈り」のときですね。 記事にも書いたけど、私、あのかたの右足に悩殺されました。 「ガラスケースなし、360度から拝観可能」ってスタイルは、信仰対象としての仏像の在り方には、もしかすると反するものかも知れません。でも、2009年に生きている私たちには、宗教的な信仰とはまた別に、 「そういう信じ方もある」 ということなんじゃないかなあと、このたび阿修羅さんにお逢いして、そういう信じ方を自分は信じられるな、信じてもいいんだな、と思いを新たにしました。 かなりの混雑が予想されますが、どうぞお母様とご一緒に、楽しい一日をお過ごしください。たとえどれだけ芋洗いでも、阿修羅さんはきっと、訪れるひとひとりひとりを、とても奥床しく、待っていてくださると思います。
とても面白く読ませていただきました。
前に、この美術館の照明についての特集番組を見て、ほええっと感心しました。 実際の寺では見られない、背中部分まで見られるという… それを一番活かせる展示の仕方を試行錯誤する様子のドキュメンタリーでした。 すみません、それがなんの展示だったか、うっかり忘れてしまいました。 ここでも話題にされてましたよね。 次は福岡なのですね。 お寺のある奈良も、こちらからならそんなに遠くないです。 奈良で実際の姿を見るのも、展示で違う角度から見るのも、それぞれよさそうですね。 ちなみに広島からだと京都の方が交通の便がいいので どうも京都びいきになってしまいます。 とはいえ全然、通じゃないんですけど。 「興福寺」を「東福寺」と勘違いしたくらいですから!! 東福寺は青葉真っ盛りの頃に初めて行って、桜の名所だと後から知りました。 せっかく行くんだから、下調べをもうちょっとして行けばよいのに… なまじ近いといい加減なのかもしれません。
Commented
by
red_95_virgo at 2009-04-12 23:26
>知紘さん
ありがとうございます。 ご覧になったドキュメンタリーと同じものかどうかちょっと覚束ないんですが、中宮寺の如意輪観音菩薩半跏像がいらしたときかな? 私も観に行きましたが、やはり360度ぐるぐる鑑賞状態で、何度も何度もぐるぐるしました。確かNHKでやったドキュメンタリーは、造営当時の彩色をCGで再現してたように思います。かなりけばかったっす(笑)。 中宮寺さんは菩薩像なのでそれなりの距離を隔てて見上げる形だったんですが、阿修羅さんは八部衆という性質ゆえか、もっとアーティストさんとの距離が(笑)近かったです。最前なんてほとんどライヴ。興福寺さんでも拝見しましたが、展示の仕方ひとつでも、こちらの感受性に訴えてくるものが随分異なるんだなあ、としみじみ。 奈良で拝見するのもようございますので、ぜひお出かけくださいませ。 東福寺は、むしろ紅葉の名所として有名かと思います。 むかし、境内に桜の木が多すぎて修行の妨げになるという理由で伐採されてしまい、それ以来桜の木が少なくなっちゃったんだそうですよ。通天橋からみる紅葉は、JR東海のCMでも取り上げられてて、ほんと素晴らしいです。青葉の時季も綺麗ですよね。
|
ファン申請 |
||