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2007年 05月 03日
夕食に炭水化物を摂るのは通常避けているんですが、昨日はつくってしまいました。
水曜日でしたから。 仕事が詰まってたんで、 「サラダとパスタを併せて10分でつくる」 というのに挑戦してみました。 パスタは、つくるのも食うのもスピードが命。 「皿にのせてフォーク持ったときがアルデンテ」を目指して出来上がり時間を逆算し、パスタを鍋に入れ、茹で上がる間に他の作業をする。 なんとか10分以内で、ブロッコリー+アスパラガス+スナップ豌豆のペペロンチーノ&ささみと胡瓜のサラダをやっつけました。 そんで、 「う……うまかー」 と泣きながらあっと言う間に食ってしまいました。 夕食にそんな事やってたんで、昨夜の『バンビ〜ノ!』のテーマでもある「優先順位と手順」というやつは、しみじみ勉強になりましたよ。 『バンビ〜ノ!』を観ていて気になるのは、せっかく良い感じにつくったパスタを食うのに、なんかいつももたもたしてるなあという事です。 1回目で宍戸鉄幹さんときたらあつあつのパスタを客に出しておきながら、「これは私がイタリアにいたときにうんたらかんたら」とか講釈たれてるし。 今回鉄幹さんにつくってもらったペスカトーレも、バンビ、なかなか食わないし。 「いいからとっとと食えよ。」 と、ビストロSMAPに出られた折にパスタを注文し、上に持ってきてもらうのが待ちきれず、フォーク持って自らキッチンまで下りてゆかれた故・伊丹十三氏がご覧になればきっとそうおっしゃるはずですよ。 岡田惠和さんという脚本家は取り立てて好きな作家でも無いですが(いちおう、シナリオスクールでの私の先輩にあたる方ですが)、やはり見ていて、 「あ、巧いわー」 と思います。 ほんとにちょっとしたとこなんですが、たとえばバンビが田舎に帰る日までの時間経過の表現で、「バッカナーレ」のランチのメニュー板の日付に鉄幹さんと恵理ちゃんのカレンダーを絡ませて、東京と博多、そのふたつの時間の狭間に立つバンビのいま、みたいなところをちらっと見せる。 「課題:時間経過」のお手本のようだわ(笑)。 アップレンディスタ妹尾雅司くんが、クリームたっぷりプリンを用意して部屋で待ってるとこも、めちゃめちゃかわいくて良いシーンでしたし。 最初はどっか険悪なテンションだったふたりが、一緒の部屋で寝泊まりするはめになって、ちょっとずつ近づいていって。 「料理人とは思えないなんにも無い冷蔵庫」を使ってる雅司くんが、バンビのためにはじめて自分から用意した食べ物が、卵の黄色がやさしい、やわらかくて甘い「プリン」だったりするところがもうたまりません。 これまた「小道具:プリン」のお手本のようだわ(笑)。 向井理くんはどこか若き日の椎名桔平の面影を彷彿させるとこがあって、気になる人です。 そういや私が椎名桔平に惚れたドラマ『ドク』(1996年)のシナリオも岡田さんだったわ。 あと、台詞。 これは原作にもあるのかも知れませんけど、鉄幹さんの、 俺はこのパスタを、いったい何万皿つくってきたんだろうなあ。 の一言。 たったこれだけで、「宍戸鉄幹さんという人」が見えます。 それが彼のやってきた「仕事」ってもの。 泣いたわ。 俺はこのゲラの文字を、いったい何億字読んできたんだろうなあ。 ほーら、実生活にもすぐ使える。 ソットシェフとカーポ・カメリエーレのコンビネーションもますます冴えまくり。 「無駄な動きが多いからそんなに疲れるんだ。ちゃんと仕事の優先順位を考えないと、かえって仕事が遅くなる」 と、仕事に於ける「理」を説くソットシェフ。 洗い場でキレかけるバンビに、 「悔しがるより動こう。そうすれば嫌な気持ちは消えていくから」 と、仕事に於ける「情」を説くカーポ・カメリエーレ。 ああ、なんだかヨナさんがお母さんでクワさんがお父さんみたいだ……。 こんなお父さんとお母さんの子供だったら、毎日が愉しいだろうなあ。 おうちに帰るとお父さんがおいしいごはんをつくってくれて、それをお母さんがウィンクしながらサーヴしてくれるの。 幼稚園の父母参観のときは、お父さんはびみょうなスポーツ系、お母さんは胸をはだけたラテン系のお洋服できてくれるの。 夜は三人で川の字になって寝るの。夜中に目が覚めるとお父さんがお母さんの布団に(だれかとめて) だから仕事終わりに緑のセーター着て 「ひょっとして……著しくM体質? 辛いの大好き!みたいな」 とかしゃあしゃあとお母さんに訊いてくれるなよお父さん。茶を噴いたわ。
by red_95_virgo
| 2007-05-03 12:34
| tv
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Comments(10)
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Mari
at 2007-05-03 15:39
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私はとめません(笑)。
ところがバンビは「甘いものは苦手」で、次の日妹尾くんはコンビニで“明太子”を手に悩んだ末、店員に「これって博多産ですか」と訊いていたんだそうです。前日のプリンも含めそんな場面をぜーんぶホールスタッフに目撃されていて、「そんなんじゃねえよ、あんな奴いなくなってせいせいしたよ」と強がってみたものの、ユニフォームのポケットに入っていたバンビのお手紙(「明太子おいしかったです」)を発見し、耐えきれず落涙。「な、泣いてなんかねーよ!」…以上、昨晩のスピンオフドラマの概要でした。 向井くん、かわいいですよね。黒谷友香に髪くしゃくしゃされていたCMがあっという間に終わってしまって寂しいです。バンビのつくったまかないを皆が意味深にもたもた食う中、ひとり黙々とワシワシと「旨い」を表現していたのもよかった。 彼女がいたことのない妹尾くんは、バンビが博多では「同棲してた」という衝撃的事実を知るに至って、完璧に人生の師と仰いでしまうというのが原作の筋書きなんです。いいなあ、男の子って。
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ぽんぽこ
at 2007-05-03 18:01
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kangaeru-momo at 2007-05-03 22:33
はじめましてレッド様、桃花と申します。
独自の切り口で北村一輝さんを語られるレッド様の文章力にひきつけられ、 一年ぐらい前から読み逃げ(?)させていただいておりました。 理と情のクワさん&ヨナさんコンビを、 父母参観へ持っていかれるくだりがあまりにも面白かったので、 沈黙を破って初コメントさせていただきます。 私もとめません!(笑) よろしかったら、また遊びにこさせてくださいね。
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red_95_virgo at 2007-05-04 12:00
>Mariさん
あのー、とめてくれないと図に乗りますよ? スピンオフ(アダルト版)書いちゃいますよ(笑)。 それにしたって雅司くん、かばええ……。 ほんとうは大好きなんじゃんバンビの事が……。 概略を伺っただけでもう、多方面に妄想の触手が伸びちゃいます。いいなあかわいい男の子がふたりでこっそりそんな交情してる職場。 だから絶対ソットシェフとカーポ・カメリエーレのバンビ時代もなにかといろいろあったわけだ(断言)。 向井くん、『のだめ』のときはすかしたモテ男だったので、ある意味ギャップ萌えです。桔平に似てると思ってプロフィール調べたら、やっぱり向井くんもサッカー歴ありでした。体型的に通ずるものがあるんでしょうか。
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red_95_virgo at 2007-05-04 12:01
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red_95_virgo at 2007-05-04 12:20
>桃花さま
ようこそいらっしゃいませ。こんなしょうもないスピンオフネタにコメント下さって、どうもありがとうございます(笑)。 ブログ拝読させていただきました。 濃いです。読み応えありそうですね。 心理学の専門的知識は無いですが、共時性(シンクロニシティ)とか夢の話はちょっと避けて通れないところがあり。 北村一輝さんのお話も面白いです。ゆっくり読ませていただきますね。 昨日、中国茶用の蓋付きマグを買おうと思ってネットであれこれ見てましたところ、たまたま最初に目に付いたのが「桃」の柄。 結局、大好きな蓮の花のやつに決めたんですが、そのあとにここを見たら「桃花」さんからのコメントがついていたので、「あら」と思いました。 こういうのは共時性とまでは言わないかも知れませんが(笑)。
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at 2007-05-04 15:25
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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red_95_virgo at 2007-05-04 23:49
>「2007年5月4日15時25 分」様
過分なる御言葉をいただき、ちょっと、どうしてよいやらおろおろしてしまっております。 ありがとうございます。 文章を綴るという事には、いろいろとへこむ場面も多いですが、吉井和哉、佐々木蔵之介、北村一輝、すべて大好きという方に巡り合えるのも、ブログを始めたおかげかと思います。 すごく嬉しいです。 本来の私は、それはそれはきっつい人間だったりもしますが、なにかに触れて、そこから感じた事を書きたいと思う衝動の底には、 「誉めたい」 があったりもします。 99人が「だめだ」と決めつけるものであっても、「私はここをこう誉めたい」、と感じるところを、このブログでは書いていきたいと、あんまり大袈裟ぢゃなく(笑)、心の底でひっそりと、思っていたりもします。 今後とも、よろしくお願いいたします。
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kangaeru-momo at 2007-05-04 23:54
レッド様、お返事ありがとうございます! 桃花でございます。
何を隠そうこの私め、レッド様の文章力に憧れを抱いていたものですから、拙宅をご覧いただけましたことが嬉しくて仕方がありません(笑) ご丁寧なご感想をありがとうございます。 共時性っぽい偶然の一致なら、私の方にもございましたよ(笑) 実は昨夜、こちらの記事を拝読する前に、他所のブログ様へヨナさんの台詞を書き込んでいたんです。 レッド様が同じ台詞に着眼なさっているのを発見し、驚いたその勢いでコメントさせていただいたのですが、レッド様の方でも、「桃」の一致が起こっていたなんてビックリです。 この不思議現象、大槻ケンヂさんがご覧になったら、なんておっしゃるでしょうね(笑)
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red_95_virgo at 2007-05-05 20:47
>桃花さま
無意識っていうのは、どっかで漏れているんじゃないかな、という事を考える事があります。 漏れた無意識がそこいらへんをふわふわ漂っていて、それに同調する無意識は、敏感に同類を感じ分けてしまうのかな、と。 たとえば『バンビ〜ノ!』というドラマについては、ここに書けないような個人的な事なのですが、 「どっかで誰かに自分の頭のなかを覗き見られているのかしら」 と思う事が多いです。 私は学が無いもんですから、他人様のブログなど読んでいると、 「うわー、私にゃこういう、知識に裏打ちされた文章はとても書けないわ」 と思う事が多々ありまして。 桃花さんの書かれている事も、そういう感じで受け止めました。
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